日本のダンゴムシの種類は3グループ25種類
ダンゴムシの種類については、まだはっきりしていないことが多いというのが現状です。わかる範囲、調べた範囲で紹介していきたいと思いますが、結構アバウトです。
ダンゴムシグループ(等脚目)の種類数は?
ダンゴムシの属する等脚目の生き物は、地球上におよそ5000種(9000種とも)存在するといわれ、日本には300種は存在するのではないかといわれています。
わたしたちの40倍以上
われわれ人類の属する霊長目は、現在地球上に約220種存在するといわれていますから、等脚目に属する生き物の種類は人間と比べてケタ違いに多い(約40倍)ということになります。
動物の85%以上が節足動物
節足動物までグループの幅を広げると、全動物の種類数の85%を占めるといわれています。つまり、昆虫類や甲殻類の種類というのは、哺乳類や鳥類とは比べものにならないほど多いということです。
地球上の生物の種類数
ちなみに、地球上に存在する生物の総種類数はわかっていませんが、およそ870万種(500万とも3000万ともいわれる)ではないかと予測されていて、すでに発見されている種類はそのうちのおよそ175万種に過ぎません。
ダンゴムシは何種類?
等脚目にはフナムシ科やワラジムシ科など、いくつものダンゴムシの仲間たちのグループが属していますが、その中で日本でのいわゆる「ダンゴムシ」といえる生き物にはどんな種類がいるのでしょうか。
ダンゴムシは大きく分けると3グループ
丸まる特徴などを持った「ダンゴムシ」といえるグループは、等脚目のうち日本では次の3種類になります。
- オカダンゴムシ科
- コシビロダンゴムシ科
- ハマダンゴムシ科
ふつうの種類
この中で広く分布しているふつうの種類のダンゴムシがオカダンゴムシ科のオカダンゴムシで、わたしたちがよく見るのはこの種類です。
めずらしい種類
めったにお目にかかることはないと思いますが、オカダンゴムシ科にはオカダンゴムシ以外のダンゴムシもいますし、またコシビロダンゴムシ科にも何種類ものダンゴムシが存在します。
日本で知られているダンゴムシの種類数
日本で既に発見されているダンゴムシの種類の数は、オカダンゴムシ科で2種類、コシビロダンゴムシ科で22種類、ハマダンゴムシ科で1種類となっています。
種類数で見るとコシビロダンゴムシの割合が大きいですが、わたしたちと接するダンゴムシの割合はオカダンゴムシ科のオカダンゴムシがダントツではないでしょうか。
グループ名 | 既知の種類数 | なまえ |
---|---|---|
オカダンゴムシ科 | 2 | オカダンゴムシ、 ハナダカダンゴムシ |
コシビロダンゴムシ科 | 22 | セグロコシビロダンゴムシ、 トウキョウコシビロダンゴムシ、 etc.. |
ハマダンゴムシ科 | 1 | ハマダンゴムシ |
オカダンゴムシ科
そこら辺に生息しているダンゴムシであるオカダンゴムシが属しているのが、このオカダンゴムシ科です。わたしたちと1番馴染みのあるグループです。
日本ではオカダンゴムシ科のダンゴムシには、オカダンゴムシとハナダカダンゴムシという2種類が知られています。
オカダンゴムシ科は外来種
オカダンゴムシ科の2種類のダンゴムシは外来種です。外来種というのは、日本にはいなかったけれど途中で(特に人間のせいで)日本に入ってきて住むようになった生き物のことです。つまり、よく見るオカダンゴムシは昔は日本にはいなかった種類だということです。
オカダンゴムシ科のダンゴムシは、地球上ではおよそ250種類が知られているとのことです。そのうちの2種類が日本に移入してきたということになります。なので、海外でもオカダンゴムシはふつうに生息していて、「世界共通のダンゴムシ」といえるでしょう。
ハナダカダンゴムシの生態と特徴
ハナダカダンゴムシは神奈川と兵庫を発端に分布を拡大していると思われ、まだ全国的に広く見られる種類というわけではないようです。
オカダンゴムシよりも平たく背甲は淡い灰色で、名前の通り鼻の部分(頭部の目の間)にでっぱりが見られるのが特徴です。また丸まった形が球体ではなく横からみると少ししゃくれて見えるのも特徴のひとつです。
コシビロダンゴムシ科
コシビロダンゴムシ科のダンゴムシは日本では22種類が知られていますが、世界ではおよそ700種類が知られているとのことです。
コシビロダンゴムシ科は在来種
あまり目にすることのないコシビロダンゴムシ科の22種類のダンゴムシは、意外にも在来種です。在来種というのは外来種とは違って、もともとその地にいた種類の生き物のことです。外来種であるオカダンゴムシがやってくる前から日本に住んでいた、先輩のダンゴムシといえます。
コシビロダンゴムシの生態と特徴
コシビロダンゴムシ科のダンゴムシは生息地がやや特殊で、どこでもよく見かけるといった種類のダンゴムシではありません。オカダンゴムシよりも乾燥に弱いので、市街地より自然の多い山奥などを好むのが理由のようです。
見分け方は尾部を観察することです。オカダンゴムシとは尾部のかたちが違い、すぼまっているのではなく名前の通り広がったような形をしているのが特徴です。
ハマダンゴムシ科
日本にはオカダンゴムシとコシビロダンゴムシ以外に、ハマダンゴムシという種類のダンゴムシが存在します。
ハマダンゴムシの生態と特徴
ハマダンゴムシ科のハマダンゴムシは在来種で、名前の通り浜に生息する種類のダンゴムシです。オカダンゴムシよりもやや大きく、背甲に砂のような模様が入っているのが特徴です。オカダンゴムシよりも夜が好きで、昼間にはほぼ砂から出てこないようなので、見つけるとなるとかなり大変な種類のダンゴムシです。