ダンゴムシの食べ物。定番のえさとランキングとおすすめ

ダンゴムシの食べ物(えさ)についてのページです。定番の餌や、餌の量、おすすめの餌などを掲載しています。ページの最後には枯れ葉以外の食べ物ランキングを載せていますので参考にしてください。

ダンゴムシは雑食性

ダンゴムシはふつう庭や道ばたなどで生きていますが、一体なにを食べていると思いますか?―――答えは枯れ葉です。

でも枯れ葉だけ食べているわけじゃありません。実はダンゴムシは雑食性の生き物で、枯れ葉以外にもいろいろなものを食べるんです。

生き物の食性

生き物の食べ物に関する習性のことを食性といいます。生きているものを食べるのか、死んでいるものを食べるのか、動物を食べるのか、植物を食べるのかなど、食性というのは生き物の種類によって様々です。

雑食性とは

雑食性というのは何でも食べる食性のことです。ほかには肉を食べる肉食性(クモやカマキリ、ライオンやヤモリなど)、草を食べる草食性(カブトムシやカタツムリ、ゾウやウサギなど)などがありますが、ダンゴムシは動物も植物も食べるので、雑食性ということになります。

なにを食べるのか?

ダンゴムシはなんでも食べ物にしてしまう雑食性ですが、飼育中のダンゴムシのえさとしては何をあげたら良いのでしょうか。ダンゴムシの定番のえさとおすすめのえさを紹介します。

基本はやっぱり枯れ葉

ダンゴムシは雑食性とはいえ、基本的には枯れ葉を食べているので、えさとしても枯れ葉が基本になります。人間でいったらごはんにあたる「主食」のような食べ物といっても良いかもしれません。

飼育中のダンゴムシのえさとして枯れ葉がおすすめなのには、ほかにも理由があります。

  • 手に入りやすい
  • ダンゴムシの隠れ家になる
  • ダンゴムシの水避けになる
  • ほぼ臭わない
  • 景観(見た目)を損なわない

ただ、枯れ葉だけでは栄養不足になるとも考えられるので、タンパク質やカルシウムなどを含むほかのえさも定期的に与えましょう。一般的には、チーズやにぼしなどが定番のえさといわれています。

えさに向いている枯れ葉、向いていない枯れ葉

枯れ葉の種類、朽ち具合や個体の好みによってダンゴムシの食いつきが変わってきます。ホオノキの枯れ葉が人気で、クスノキは食べないようです。ダンゴムシを採集した付近でごっそりと色んな種類の枯れ葉を確保しておくと良いと思います。

基本的にはよく朽ちていてやわらかく湿った枯れ葉をよく食べます。落ちたばかりの硬い新しい枯れ葉は嫌いなようです。落ちていない緑の葉っぱはおそらく食べないと思いますが、やわらかい新芽や苔などはよく食べます。ダンゴムシは食べ物にうるさいグルメなのです。

どれくらいあげればいいのか?

ダンゴムシのえさの量や頻度は、枯れ葉かそれ以外のえさかで違ってきます。

枯れ葉の場合

枯れ葉の場合は減ったら補給するといった感覚でOK。日々枯れ葉はダンゴムシの口から肛門までを通って糞に変わっていきます。様子を見ながら、無くなる前に補給するようにしましょう。

枯れ葉の柄の部分と真ん中の葉脈の部分は食べ残すので、もう食べれそうになければ取り除いておきましょう。

ほかのえさの場合

ほかのえさの場合は、飼育数にもよりますがそこまでガツガツ減らないので1回の量は少しで大丈夫です。あまりに群がっていたり、すぐ無くなってしまうといった場合には、大きくしたり何ヶ所かに分けたりするなどの工夫をしてください。しばらく様子を見て、もう食べないようであれば取り除きます。

時期にもよる

暖かい時期だとダンゴムシは活発でえさもよく食べるようですが、寒い時期は比較的あまり食べません。えさ交換の頻度も寒い時期は少なくてOKのようです。

えさランキング一覧表

ダンゴムシのえさランキングです。まずは一覧表をご覧ください。

えさ食い付き度カルシウム(/100g)

ダンゴムシのえさランキング

ダンゴムシのえさランキングのそれぞれのえさの感想です。※随時更新中

きゅうり

えさのきゅうりに群がるダンゴムシ
えさのきゅうりに群がるダンゴムシ

ダンゴムシの大好きな食べ物。皮より実の柔らかいところを好んでかじりついていました。一本のきゅうりの切れ端(半球形の状態)を与えたところ、内部が食べられて空洞になって帽子のようになっていました。栄養面は期待できませんが、ダンゴムシはお水を飲めないので水分源として向いているえさだと思います。さらに、ダンゴムシの子どもにも評判の良い食べ物でした。

えび

えびを食べるダンゴムシ
えびを食べるダンゴムシ

加熱したえびを与えてみたところ、比較的よく食べました。えびの殻だけでも食べるようで、よく糞が乗っています。殻自体も食べると思うのですが、それよりはどうも表面か裏面の層を食べているようにも思います。乾燥した殻の場合は、聞き間違いでなければときどき「カリッ、カリッ」と聞こえることがあります。なおカルシウム量は「ゆでた桜えび」を参考にしました。

いりごま

よく食べました。カルシウムも豊富な食べ物です。ごまは小さいので持てるらしく、前脚で抱えてそそくさと物陰へ隠れるようすがかわいいです。ごまの給餌ではっきりしましたが、ダンゴムシは基本的に食べ物は安全なところで食べたいようです。多少散らかりますが、匂いもなくえさとしてはかなりおすすめです。

にんじん

えさのにんじん
新しく与えた方を好むダンゴムシ

やはり定番のにんじんはよく食べるようでランクアップしました。皮は硬いようなので一部を剥いてあげるのが良いと思います。どうやら鮮度も影響があるらしいです。写真は、上は1〜2日前に与えたにんじんで下は与えたばかりのにんじんですが、みんな新しい方を食べています。

かぼちゃ

食い付きはにんじんと同じくらい良く、また長持ちした印象なので、世話が疎かになりがちな冬場にとりあえず置いておくと良いかもしれません。もちろんカットしてから与えてください。大きいし、皮は硬いので食べれません。

大根の茎

食前と食後の大根の茎
食前と食後の大根の茎。切断面から食べている。

よく食べました。臭いもなくおすすめのえさです。※グラフのカルシウム含有量は大根の葉の部分です。

エリンギ

食前と食後のエリンギ
食前と食後のエリンギ。角から食べている。

きのこ系のエリンギです。よく食べましたし臭いもありませんでした。角(かど)からかじっていくので切り方を工夫してください。平らな部分は食べようとも食べられないようすでした。けっこうおすすめのえさです。

あさり(貝柱)

あさりの殻に付いていた貝柱を食べるダンゴムシ
あさりの殻に付いていた貝柱を食べるダンゴムシ。

あさりの貝殻をかじるかと思って置いていたのですが、まったくかじらず。ところが貝柱に食い付いてきれいに食べてしまいました。ダンゴムシは甲殻類だけに魚貝類が好きなのかもしれません。

にぼし

えさのにぼし。骨は食べない
えさのにぼし。骨は食べず、顔と皮が好きみたいです。

定番のえさなのでよく食べましたが、にぼしの魚っぽい臭いが少し気になりました。カルシウム必要なくせに、骨は食べないようできれいに形が残っていました。カルシウム源としては向いてないのでタンパク源の食べ物としてどうぞ。

さやえんどう

さやえんどうの食べ具合。
さやえんどう。皮は剥かないと食べれない。

さやえんどうは丸々与えたら食べなかったんですが、割ったり折ったりして与えたところ食べました。中の豆も食べました。ダンゴムシのえさとして豆系を与える場合は皮を剥いてあげましょう。

レタス

レタスを食べるダンゴムシ
レタスをかじるダンゴムシ。

レタスは成分の構成的にはきゅうりみたいな感じでしょうか。ふつうによく食べていました。

とうもろこし

茹でたとうもろこし
茹でたとうもろこし

茹でたとうもろこしです。よく食い付いていました。えさとして与える場合は、粒単位であげた方が良さそうです。気温も高かったせいか、翌日にはすぐ傷んでしまい変な匂いがしました。かといって生だと、ちょっと食べるかわかりません。

ゴーヤ

ゴーヤ
ゴーヤに抱きつくダンゴムシ。

生のゴーヤの切れ端をえさとして与えてみました。ごつごつした緑色の皮の部分ではなく、中の白いわたの部分が好きなようです。翌日には子どもの糞が付いていたのでよく食べるのでしょうが、それよりも、抱きついて気持ちよさ気に休んでいる印象でした。

食パン

よく食べていました。やわらかいままでも、こねて固めても食べていました。身近な食材なのでえさとしてはおすすめです。

削りがつお

かつお節ですね。こちらも定番のえさです。薄いのでかじるようすを観察するのには向いていますが、安定感がないのでやたらと散らかる上に湿気に弱いです。臭いが強いのかすぐ寄ってくるので、ダンゴムシには人気があると思いますが、管理面では面倒なえさです。

チーズ

ほとんど臭わないしよく食べました。ただ、ダンゴムシにチーズは少し贅沢な食べ物な気もするので定番のえさには不向きです。チーズの種類と季節によると思いますが、夏に薄いプロセスチーズをあげたら少し溶けていて回収するのが面倒でした。

たまごの殻の膜

たまごの殻とダンゴムシ。
たまごは殻よりも膜を食べる。

たまごの殻はとりあえずかじるのですが、硬くて割れないようですぐに諦めます。しかし、殻に付いている薄い膜は食べるようです。

干し椎茸

よく食べました。臭いも特に気になるほどではないですが、安いものではないので定番のえさには向いていません。

メロン

メロンはとてもジューシー
メロンはとてもジューシーでした

食べる個体もいたという感じでした。水っぽくて柔らかいので何となく食べにくそうな印象がありました。というより、ちゃんと摂取できているのか疑わしいくらいでした。

とうがらし

とうがらし。切り口から食べている。
とうがらし。切り口から食べている。

まあまあ食べました。つまり、とうがらしはダンゴムシのえさにはなるけど、防虫効果は期待できないようです。写真のとおり、切り口から食べていました。たぶん表面からだと口の形状の関係で食べられないのだと思います。

焼き鮭

鮭に食い付くダンゴムシ
鮭に食い付くダンゴムシ

塩を振ってしばらく置いてから、グリルで焼いた鮭をえさとして与えてみました。つまり食べ残した鮭です。あんまり食い付きはよくなかったです。皮も別の場所で与えたのですが、皮の方が食い付いていました。

にんにく

かじってはみるものの食い付くようすはありませんでした。まれに食べているようすの個体もいましたが、人気のあるえさとはいえないです。

ランキング方法

飼育下のケースでの観察をもとに独自に採点しています。個体の好みなどもあるのでいろいろ試してみてください。なおカルシウムは単に食品成分表などの数値で、またダンゴムシのカルシウムの吸収率も不明なので、あくまで参考程度に考えてください。

番外編

ダンゴムシのえさの番外編として、定番とはいえないけど意外に食い付いたえさをいくつか紹介したいと思います。

カールチーズ味

チーズの香りの効果なのかわかりませんが、よく食い付きました。ただ、臭います(良い匂いではありますが)。主成分は炭水化物と脂質で、カルシウム含有量は不明です。人間なら太りますがダンゴムシはどうなんでしょうか。

かっぱえびせん

有名なスナック菓子のかっぱえびせんです。匂いが強いせいか、よく食い付きよく食べました。同じ甲殻類であるえびの殻が入っているということで、多少カルシウムの摂取が期待できるえさとして使えるかもしれません。

エビオス錠

エビオス錠をかじるダンゴムシ
エビオス錠をかじるダンゴムシ。

結構かじっていました。主成分は乾燥酵母です。またビタミンやアミノ酸、ミネラル、食物繊維が含まれているとのことです。翌日はふやけてやわらかくなっていました。匂いはほぼありません。

食べないえさ

にんにくの皮

まったく食べませんでした。四角に切って与えたのですが翌日もきれいな四角のままでした。

ミニトマト

まったく食べませんでした。見向きもしませんでした。おいしいのに。

みそ

まったく食べませんでした。そしてとても臭かったです。翌日にはねちょねちょになっていてもう少し放置したらカビでも生えるのではないかという感じでした。危険なえさのひとつです。

みょうが

食べませんでした。やりすぎかと思ったんですが丸ごと与えてみたところ、腐ることもなくダンゴムシの隠れ家になっていました。

セミの抜け殻

成分的にはダンゴムシの抜け殻と同じだと思うので食べるかと思いましたが、たぶん全く食べていませんでした。