ダイオウグソクムシとダンゴムシ

2016.06.30

一時期ダイオウグソクムシが話題になりました。よく引き合いに出されるダンゴムシですが、実際のところどういった関係なのか。またダイオウグソクムシってそもそもどんな生き物なのか、紹介していきたいと思います。

ダイオウグソクムシとは

ダイオウグソクムシは、ダンゴムシと同じ節足動物門 > 軟甲綱 > 等脚目に属する甲殻類の1種で、深海に生息している生き物です。ダンゴムシはオカダンゴムシ科ですが、ダイオウグソクムシはスナホリムシ科に属します。

生態

ダンゴムシの仲間としては最大級の大きさで、体長は50cm近くにも及び、全体的に白が基調で、背面はダンゴムシより柔らかそうな質感を帯びています。

ダンゴムシと同じで脚の数は7対14本です。触角もあって姿形はダンゴムシのようですが、第一触角はダンゴムシは退化的ですが、ダイオウグソクムシは大きくて目立ちます。

ダイオウグソクムシの生態ははっきりしていないようですが、深海に生息していて、少なくとも飼育下ではえさをほとんど食べないという変わり者のようです。糞に紙が混じっていたという情報や、また漁師からは魚を食い荒らすので嫌われているといった情報もあり、食性に関しても謎が多いようです。

オオグソクムシ

ダイオウグソクムシは日本では生息していないようですが、オオグソクムシという生き物は日本に分布しています。名前を見ても感じるように、ダイオウグソクムシよりは小柄で、体長は十数cmです。しかし、日本国内の等脚類としては最大で、ダンゴムシとは比べものになりません。

グソクムシ

ダイオウグソクムシ、オオグソクムシとくると、ではグソクムシって?と気になったので調べてみました。

まず、グソクムシという生物が存在します。しかもダイオウグソクムシやオオグソクムシの属するスナホリムシ科ではなく、グソクムシ科に属する生物だそうです。

大きさは数十ミリといったところで、見た目は小さなオオグソクムシといった感じなので、ダイオウグソクムシやオオグソクムシの名前はこのグソクムシに由来している可能性が高そうです。

スナホリムシ

グソクムシがグソクムシ科で、ダイオウグソクムシとオオグソクムシがスナホリムシ科だということですが、こうなってくるとやはりスナホリムシが気になり、調べてみました。

スナホリムシはふつうに海岸の砂浜に生息しているそうで、一般的なのはヒメスナホリムシという種で大きさは数ミリ程度、見た目は等脚類っぽいですが、ノミとミジンコとダンゴムシとフナムシを足して割ったようなビジュアルでした。

まとめると、分類上ダイオウグソクムシと似ているのがオオグソクムシで、どちらもスナホリムシ科。グソクムシ科のグソクムシという生き物は、ダイオウグソクムシやオオグソクムシのミニチュア版のようなビジュアルをしている。

ダンゴムシとの関係

一般的な生き物の分類上では、ダイオウグソクムシとダンゴムシはどのような関係にあるのでしょうか。

従兄弟?

ダンゴムシ類はワラジムシ目のワラジムシ亜目の各ダンゴムシ科、ダイオウグソクムシはウオノエ亜目のスナホリムシ科に分類されています。同じワラジムシ亜目のフナムシ科やワラジムシ科を兄弟とするならば、従兄弟のような関係でしょうか。ヒトで例えるなら、ニホンザルを兄弟として、アイアイとの関係になります。

仲間ではあるけれど、近いようでそこまで近くない関係といったところでしょうか。

ダンゴムシ

ダンゴムシとダイオウグソクムシは陸生と水生ということで生態はかなり異なりますが、いろいろ比較してみたいと思います。

ダンゴムシとダイオウグソクムシ
ダンゴムシとダイオウグソクムシ

体長

ダイオウグソクムシの体長は20cm〜40cmで、大きいものだと50cm近くにもなるといいます。

一方のダンゴムシの体長は1.5cmくらいで、大きいものでも2cmくらいです。

ダイオウグソクムシの体長を30cm、ダンゴムシの体長を1.5cmとすると、なんと20倍もの差があることになります。参考写真を見ても、とても同類の生物とは思えないほどサイズが違います。

体重

ダイオウグソクムシの体重はおよそ1kg(1000g)。

一方、体重測定をしたところ、ダンゴムシの体重はおよそ0.2g・・・

その差は5000倍になります。5000倍。陸生というのが影響していると思いますけど、それにしてもダンゴムシは軽いです。

寿命

ダイオウグソクムシの寿命ははっきりわかっていませんが、水族館で飼育下のダイオウグソクムシは約6年半は生きたそうです。入館時にはすでに成体だったということで、寿命を推測するのは無理がありますが、ダンゴムシの一般的な寿命は3〜4年、がんばって5年なので、この6年半という時点で超えられています。