ダンゴムシホイホイ(試作)

ある日、散歩中などにダンゴムシのことを考えていたわけですが、数としては庭には相当数いるはずなので、なんとかごっそり収集できないものかと模索していたところ、ふとゴキブリホイホイならぬ、ダンゴムシホイホイをつくってみたらたんまり捕れるのではないか、という考えに至りまして、さっそく頭の中で設計図を起こしまして、すぐさま装置を製作し、計画を実行に移してみた、というのが今回の記録になります。

装置の概要

ダンゴムシホイホイの設計図(断面図)
ダンゴムシホイホイの設計図(断面図)

ダンゴムシを効率良く収集するための装置として考えたのが、ダンゴムシホイホイというものなのですが、そのメカニズムは単純で、夜行性のダンゴムシが活動中である夜中に設置しておき、装置内に仕掛けたえさによっておびき出し、装置の構造によって逃げられないようにし、翌朝に回収する、という仕組みのものです。今回えさとして選んだのは匂いの強いカールチーズ味です。

画像が設計図です。えさに釣られてケースの中に入ると、ケースは滑るので出ることができないので捕まえることができる、と考えたわけです。

設置して観察

設置されたダンゴムシホイホイ
設置されたダンゴムシホイホイ

さっそく庭にダンゴムシホイホイを設置してみました。予想としてはうじゃうじゃ捕れるかと期待していましたが・・・。

しばらくして夜に一旦観察してみたところ、なんとたくさんのナメクジがプラケース内を這い回っていました。暗かったのでよくわかりませんでしたが、何匹か、ダンゴムシもいたように見えました。ナメクジもカールが好きみたいです。

結果・・・

翌朝回収したダンゴムシホイホイ
翌朝回収したダンゴムシホイホイ。赤く塗った横がダンゴムシ。

翌朝見てみるとえさが無くなっていました。周りにも見当たらない・・・。カールはどこに消えたのか・・・。

とりあえず中を観察してみると、何か小さいものがうじゃうじゃ付着していました。よく見ると、蟻さん・・・。普通の黒い蟻ではなく、小さい赤っぽい蟻が大量に付着していました。写真の小さいつぶみたいなのがそうです。蟻もカールが好きみたいです。

肝心のダンゴムシはというと、思ったよりは少なかったですが12匹くらい捕れました。写真の赤でマーキングしたところがダンゴムシです。

気になったのが、滑る計画だったケースの壁にしっかりしがみ付いていたことです。おそらくナメクジの粘液が原因ではないかと思います。そのナメクジはというと、一匹も入っていませんでした。日が昇って逃げたのでしょう。

あと理由はわかりませんが、小さいダンゴムシしか入っておらず、大きい成虫は捕れませんでした。

今回は蟻がたくさん付いていたし、なんだかケースの内側がヌメヌメしていたので、傾けてしばらく放置して逃がしてやりました。

ちなみにワラジムシは庭にはいるのですが、ダンゴムシホイホイには入っていませんでした。ワラジムシはカールが嫌いなのかもしれません。

結論

一晩で10匹くらいだと地道に採った方が効率的かもしれません。プラケースとカールが10個くらいあれば、単純計算で100匹ですから、それならばダンゴムシホイホイの方が良いかもしれませんが、10個となると今度は仕掛けるのが面倒くさくなります。

そもそもですが、ダンゴムシを大量に欲しい状況が無いと思いますし、手で捕まえた方がたのしいので、今回の実験が役に立つことはないとは思いますが、万が一なにかの役に立てばと思います。まともに採集する場合は「ダンゴムシの採り方マニュアル」をご覧ください。